ファイナンシャルフィールドの記事「【衝撃】iPhoneは実は「値上げ」していなかった！円安とiPhoneの関係を解説」を要約

要約記事：https://financial-field.com/living/entry-261478

要約
誤りまたは誤りの可能性がある箇所・注意点
記事を読むことで読者は何を得られるか

要約

この記事は、見かけ上日本でiPhoneの価格が毎年上がっているように見えるが、実は米ドル価格では近年ほぼ据え置き（特に iPhone 12 以降）であり、「円安」が日本での価格上昇の主因だ、という主張を展開している。

主な内容は次の通り。

米ドルでの価格推移
- iPhone 11 → 2019年：699ドル
- iPhone 12 → 2020年：799ドル（値上げ）
- iPhone 13〜15 → 2021〜2023年：いずれも 799ドルで据え置き
日本円での価格推移
- iPhone 11：74,800円
- iPhone 12：85,800円（前モデル比＋11,000円）
- iPhone 13：98,800円（＋13,000円）
- iPhone 14：119,800円（＋21,000円）
- iPhone 15：124,800円（＋5,000円）
円安が価格上昇の主因
- 各モデル発売時点でのドル／円の為替レートを比較。円がだんだん弱くなってきており、日本での価格上昇は、ドル価格 × 円レートによる影響が大きい。
- 例えば iPhone 15（799ドル） × 発売日のレート（148.17円）＝約 118,387円。実際の価格124,800円との差分は送料・手数料・諸コストなどと説明している。
円安になった背景
- 日本とアメリカの金利差、特にアメリカが「金融引き締め」に転じて長期金利が上がったこと、日本がそれほど上げられなかったことが要因。
- その結果、投資マネーがより利回りの高いドル資産に流れ、円が売られる→円安が進む、という流れ。
まとめ
- 日本でiPhone価格が上がっている主な理由は円安。
- 「iPhone自体の値上げ（ドル価格での値上げ）」はここ数年では起きていない。
- ただし、物価高・送料・諸経費なども影響はある。

誤りまたは誤りの可能性がある箇所・注意点

この記事は概ね妥当な論点を指摘しているが、以下の点で誤りまたは誤解を招く可能性がある／もう少し注意すべき点がある。

「iPhoneは値上げしていない」＝ドル価格が据え置き、という主張の限定性
- ドル価格が一定だったのは「ベースモデル（同じストレージ容量）」に限られており、上位仕様では微妙な価格変更や性能改良の影響がある可能性。
- また、「付属品」「仕様」「技術革新」「部品コスト」「関税／輸送コスト」などがドル価格内で変化しており、それが間接的に利用者負担に影響をもたらしている可能性。
為替レートの採用タイミング
- 発売日の為替レートを使って概算する手法をとっているが、実際の製造・輸入コストがどのタイミングで確定していたか、また日本国内での価格設定において為替変動をどの程度予想／織り込み済みかによって、実際の価格差の原因分析が変わる。
- 発売日レートだけで計算すると「見かけ上の日本円価格」が説明できるが、実際には先行契約／前払い／在庫管理・物流など様々なコストが先に発生していたり、複数通貨での調達があったりする。
送料・手数料・税などのコスト見積もりの曖昧さ
- 「799ドル × レート」に比べて実売価格がやや高い点を「送料・手数料など」で説明しているが、この差額の内訳や大きさが具体的に示されていないため、どこまでが妥当かは不透明。
- 消費税や輸入関税、日本国内での販売コスト（マーケティング・保証サービスなど）も加味して価格設定されているはずだが、それらが記事ではあまり精緻に扱われていない。
「円安の原因」の説明の簡略性
- 金利差は確かに重要な要因だが、為替市場には他にも資本移動・インフレ率・貿易収支・投資家の期待・政策アナウンスなど多様な要素が絡む。記事は金利差を中心に置いていて、それ以外の要因（たとえば、日本の物価・輸入コストの上昇や世界的な供給網のコスト増など）はあまり言及していない。
未来予測・継続性の問題
- 将来もドル価格が据え置かれるとは限らない。部品コストや技術開発コストの上昇、インフレ、サプライチェーンの問題などがドル価格に影響を与える可能性がある。記事では過去〜現状に焦点を当てているが、「今後の値上げ／価格維持が可能かどうか」は明示的には扱われていない。