米Microsoftは、デジタルオフィスの新時代を切り開く発表を行った。このたび、待望の「Office 2024」の買い切り版の提供開始が2024年後半に決定した。この発表は、サブスクリプションモデルが主流となる現代において、利用者に新たな選択肢を提供するものだ。今回はその詳細と、これが市場及びユーザーに与える影響について深掘りしていく。
Microsoft Officeがサブスクではない永続ライセンスへ
米Microsoftは3月18日、革新的な一歩として次期「Office 2024」の買い切り版を提供すると発表した。この決定により、個人版は「Office 2024」、法人向けは「Office LTSC 2024」として展開されることになる。特筆すべきは、これらが永続ライセンスであることであり、サポート期間は5年と定められている。
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商用プレビューは4月に開始、一般提供は2024年後半から
対応OSはWindowsとmacOSに限られ、これにより幅広いユーザーが利用可能となる。特に注目されるのは、LTSC（Long-Term Servicing Channel）版である。これは、年単位で機能更新が求められない特殊システムや、ネットに接続されていない製造現場のプロセス制御デバイス、組み込みアプリを実行する医療検査機器など、特別な環境を想定して設計されたものだ。Windows 11はもちろんのこと、Windows 10／10 LTSCデバイスでも動作するという。
Office LTSC 2024について
クラウドベースの「Microsoft 365」から一部機能を実装する計画がある。Outlookは新しい会議作成オプションや検索機能の強化を予定しており、Excelではグラフ機能や関数の拡充が計画されている。しかしながら、オンプレミス製品であるため、リアルタイムコラボレーションや生成AI「Copilot」といったクラウドベースの機能はサポートされない。また、個別でダウンロード可能なTeamsや、廃止予定のMicrosoft Publisherは含まれない。
個人向けOffice 2024の新機能については、詳細が一般提供に近づくにつれて公開される予定だ。価格については、法人向けの複数版及び個々のアプリに最大10%の値上げが予定されているが、個人版Office 2024の発売時点での価格変更は予定されていないとのこと。
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まとめ
「Office 2024」の買い切り版提供開始は、多様なニーズに応えるMicrosoftの決意を示すものだ。サブスクリプションサービスが盛り上がりを見せる中、永続ライセンスによる提供は、ユーザーに選択肢の自由と、長期的な投資の価値を提供する。特に、法人向けOffice LTSC 2024は、インターネットに接続されていない環境や、特殊な用途に対応する製品として、その重要性を増している。
この新しいラインナップは、Microsoft 365のクラウドベースのサービスと並行して、ユーザーの多様な要望に応えることを可能にする。特に、クラウド機能を必要としない企業や個人にとって、Office 2024の買い切り版は魅力的な選択肢となるだろう。また、価格の明確性とサポートの保証は、特に中小企業やスタートアップにとって、事業計画を立てやすくする要素となる。
しかし、リアルタイムコラボレーションや生成AIなどの最新機能を重視するユーザーにとっては、引き続きクラウドベースのサブスクリプションサービスが最適な選択となるだろう。Microsoftは、ユーザーのニーズに合わせた多様なオプションを提供することで、全ての顧客をサポートする姿勢を見せている。
価格に関する発表も注目されるポイントである。法人向け製品の価格改定は、経済状況や市場の変化に対応するMicrosoftの戦略の一環であり、これにより、企業はより柔軟に予算計画を立てることができるようになる。一方で、個人版Office 2024の価格が変更されないことは、多くの個人ユーザーにとって安心材料となるだろう。
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